衝気上逆・張錫純 6-鎮衝降胃湯、兼賁豚(桂枝加桂湯加減) |
張錫純『医学衷中参西録』における衝気上逆・・・目次
『医学衷中参西録』張錫純(1869-1933)第五期・第七巻論吐血衄血之原因及治法・・・・鎮衝降胃湯第六期・第一巻気病門・衝気上衝兼賁豚・・・・桂枝加桂湯加減第六期・第四巻温病門・温病兼衝気上衝
第五期・第七巻・・・・『中医論説集』学苑出版2007-p198
論吐血衄血之原因及治法・・・・鎮衝降胃湯
「鎮衝降胃湯
治吐衄証、右脉弦長有力、時覚有気起自下焦、
上衝胃腑、飲食停滞不下、或頻作呃逆。
此衝気上衝、以致胃不降而吐衄。
生赭石軋細一両、 生懐山薬一両、 生龍骨搗細八銭、
生牡蛎搗細八銭、 生杭芍三銭、
広三七細末両銭分両次用頭煎、二煎之湯送服、
甘草二銭、
方中龍骨、牡蛎、不但取其能斂衝、且又能鎮肝。
因衝気上衝之由、恒与肝気有関系也。」
第六期・第一巻・・・・・河北科技2002-P575
気病門
衝気上衝兼賁豚
「脹継武、住天津河東吉家胡同、年四十五才、業商、
得衝気上衝兼奔豚証。
【病因】
初秋之時、患赤白痢証、医者両次用大黄之下、
其痢愈而変爲此証。
【証候】
毎夜間当丑寅之交、有気起自下焦挟熱上衝、
行至中焦覚悶而且熱、心中煩乱、
遅十数分鐘其気上出爲呃、熱即随之消矣。
其脉大致近和平、惟両尺稍浮、按之不実。
【診断】
此因病痢時、連服大黄之下、傷其下焦気化、
而下焦之衝気遂挟腎中之相火上衝也。
其在丑寅之交者、陽気上升之時也。
宜用仲師桂枝加桂湯加減治之。
【処方】
桂枝尖四銭、 生懐山薬一両、 生芡実搗砕六銭、
清半夏水洗三次四銭、 生杭芍四銭、 生龍骨搗砕四銭、
生牡蛎搗細四銭、 生麦芽三銭、 生鶏内金黄色的搗二銭、
黄柏二銭、甘草二銭、
共煎湯大○、温服。○=中+皿
【効果】
将薬煎服両剤、病愈強半、
遂即原方将桂枝改用三銭、
又加浄萸肉、甘枸杞各四銭、
連服三剤全愈。
【説明】
凡気之逆者可降、鬱者可升、
惟此証衝気挟相火上衝、則升降皆无所施。
桂枝一薬而升降之性皆備、
凡気之当升者遇之則升、気之当降者遇之則降、
此誠天生使独、而爲不可思議之妙薬也;
山薬、芡実、皆能補腎、又皆能斂戢下焦之気化、
龍骨、牡蛎、亦収斂之品、然斂正気而不斂邪気、
用于此証初无収斂過甚之虞、
此四薬併用、誠能于下焦之気化培養而鎮安也;
用芍藥、黄柏者、一瀉腎中之相火、一瀉肝中之相火、
且桂枝性熱、二藥性涼、涼熱相済、方能奏効;
用麦芽、鶏内金者、所以運化緒薬之力;
用甘草者、欲以緩肝之急、不使肝木助気衝相火上升也。
至于服薬後病愈強半、遂減軽桂枝加萸肉、枸杞者、俾肝腎壮旺自能掃除病根。
至医界同人、或対于桂枝升降之妙用而有疑義者、
観本書第三期二巻参赭鎮気湯後所載単用桂枝治癒之案自能了然。」戢シュウ、おさめる。
虞おそれ、うれえる、しんぱいする
第六期・第四巻・・・・・河北科技2002
温病門
P651
温病兼衝気上衝
・・・項目の提示のみとし、引用省略