西洋藥でこじらせた《気虚感冒》-1 |
総合感冒剤による壊病・・・《気虚感冒》
鎮痛解熱剤を含む西洋藥を服用したために、発熱発汗しない
結局、治療後微発汗して治癒-------2012/02/25
【患者】29歳女性・事務機会社の営業
【初診日時と症状】
(一)初診・・・2012年2月20日(月)
(二)初診時の症状だるい・微惡寒・無汗
頭痛(額)、額が熱い感じする。
微熱(今朝は36.5度・・・平熱35.2度)
セキ(一日中出るが、夜間のほうが多い)・
痰(透明)
食べると吐き気する。
ここ数日ろくに食べていない。
もう三~四日便秘してる。(普段は毎日ある)
【初診までのカゼの経過】
2月14日(火)からカゼひいたようで、喉が痛かった。
15日(水)症状が増えてきた。16日(木)
喉痛・セキ・痰(透明)・無熱・無惡寒・無汗仕事を休んで、一日寝ていた。17(金)
PL顆粒とセキ止めをのむ。
食欲減、お茶漬けなど少量。
セキひどくなってきた。
喉痛・無熱・無惡寒・無汗。症状は同じだが、仕事に行った。18(土)
PL顆粒とセキ止をのむ。
喉痛(減少)・セキ・痰・無熱・無惡寒・無汗
痰は黄色くなってきた。
食べるとムカムカする。食欲ないので、あまり食べてない。
便秘。休みなので一日寝ていた。19(日)
PL顆粒セキ止をのむ。
セキ・痰(黄色)・無熱・無惡寒・無汗
食後吐き気あり、食欲減、ものの味が塩っぽく感じる。
便秘。
セキは少し減ったが、声が枯れてきた。休みなので一日寝ていた。20(月) 鍼灸初診・・・そして再び、初診時の症状
PL顆粒をのむ。セキ・痰・無熱・無惡寒・無汗
痰は透明になってきた。
食後吐き気あり、食欲減、ものの味が塩っぽく感じる。
便秘。だるい・微惡寒・無汗
頭痛(額)、額が熱い感じする。
微熱(今朝は36.5度・・・平熱35.2度)
セキ(一日中出るが、夜間のほうが多い)・
痰(透明)
食べると吐き気する。
ここ数日ろくに食べていない。
もう三~四日便秘してる。(普段は毎日ある)
【四診】
①舌・・・・淡紅、白苔蔓布。舌裏怒脹あり。
②脉・・・・緩(60/分)
③腹心下から下脘にかけて大腹が緊張。
中脘周囲は固くなっている。(直径5cmくらいの範囲)
左小腹圧痛
④背・・・右脾兪虚
⑤手足踝から下が冷えている。
左内庭、左外内庭、左侠溪・・・圧痛
左右の豊隆~条口・・・圧痛と硬結
左合谷・・・虚
左右の尺沢~手三里・・圧痛と硬結
【生活歴など】
2006年ころは平熱が36.2度だったが、年々下がって今は35.2度。
ここ三~四年は良くカゼをひいて、しょっちゅうPL顆粒を飲んでいた。
普段吐き気がすることはない。
【治療】
(一)治法補気健脾
養陰清肺止咳
去痰通便
(二)配穴・・・《初診2/20》右脾兪〇補・・・補気健脾《二診2/21》
左合谷〇補・・・補気
双尺沢▲瀉・・・養陰清肺止咳
双内関▲瀉・・・去痰健脾
左豊隆▲瀉・・・去痰通便双豊隆《三診2/22》
去合谷、加双大白去合谷、豊隆
加右大白、左照海
(三)養生など治療後、体温が上がって発汗すれば回復が早いと説明。
PL顆粒は発熱を妨げるので服用中止するようにと、話した。