メモ・・・医学と歴史と戦争 |
2012/3/14メモ
19世紀以降、ついに西欧の社会制度が世界を覆った。
その数百年前から、アフリカ、南北アメリカ大陸、インド、オセアニア、そして東アジアは、それまでの独自の文明を、西洋に突き崩されつづけててきた。
近代欧州の世界は、絶えざる戦争・闘争によって形成されて来た。
その政治経済体制を、世界中が受け入れざるを得なくなってすでに百年。
いまや世界中が、戦争・闘争の世界に投げ込まれたということだ。
日本は、明治期についに西欧の荒々しい波に直面した。
遅れてはいけないと、西欧近代の方法をとりいれた。
赤子の手をひねるように、あらゆる非西欧世界の人々を組み伏せてきた近代西欧を、実は明治以後わが日本も手本としてきた。
しかし日本は明治以前には、元寇と秀吉の朝鮮出兵の外、ほとんど戦争をしていない。
日本は、近代西欧の政治の一分野としての、というより政治経済そのものとしての戦争についての認識が浅かった。
戦争が(つまり今日の戦争とは西欧流の戦争のことである)この約五百年ほどかけて、西欧で磨きにかけられた政治手法の一形態である・・・ということをついこの間まで、日本人は知らなかった。
中国は1990年代にそれに気が付いて、超限戦という概念を作り上げた。
西欧ではすでに千年近く、戦争状態が常であった。
そこで作られた文化が世界標準になって約百年。
もはや、(明治以降の日本はそのただなかにいたのだが)今の日本はその自覚を持てなくなってしまっている。
医学・医療は、近代の国民国家ができて以降、
政治の一分野になっていることを心すべきである。
伝統医学は、否応なく政治の中に投げ込まれている。
“新しい戦争”と伝統医学の関連を考えるための参考文献
M・ハワードの研究方法を、 医療(医学)史に応用-1
3.11以後・雑感メモ-1社会構造と現代の医療、そして伝統医学など
人間とは・仁斎の「道=人」・・・参考インフルエンザワクチン
日本における現代中医学の姿
伝統医学のひとつとして、日本の鍼灸・漢方を考える