どうやって病気が作られるのか・・・啓発活動-『なぜうつ病の人が増えたのか』 |
幻冬舎ルネッサンス新書2010
著者は、精神科医。
良い本というのは、目次をみると内容がわかるものである。
目次の一部を抜書きしてみた。
察しの良い皆さんは、なるほど思うことでしょう。
このようにして、病気は作られ、薬は大量に売れてゆく・・・・
最近のNHK教育番組では、日々啓発活動に余念がない。
タミフルやインフルエンザワクチンも、
啓発活動(ほんとうは洗脳といったほうが当たっているか?)によって、
たくさん消費されている。(させられている)
第一章 うつ病患者が増えている
第二章 なぜ一九九九年からうつ患者が増えたのか1 ストレス仮説と一九九九年ストレス仮説で説明できるか/うつ病と自殺のグラフは異なる2 他の先進国はどうだったのか英国でSSRI導入の影響/他の先進国SSRI導入後にうつ病患者が急増/SSRI導入後、米国精神医療はどう変化したか3 SSRI導入後の日本日本でもSSRI後、うつ病患者が増加/うつ病の増加は社会環境のせいなのか
第三章 なぜ「SSRI現象」は起きるのか1 SSRIと薬価高い薬は良く売れる/製薬会社にとって魅力的な新薬の条件とは2 うつ病と受診率かつてうつ病の受診率は低かった/SSRI導入後、受診率が上昇3 製薬会社が行う病気の啓発活動日本でも始まった病気の啓発活動/病気作り、病気の押し売りとは/製薬会社の事情/脳循環代謝改善薬の教訓4 SSRIの歴史抗うつ薬の誕生/先行した欧州でのSSRIへの反応/大がかりな啓発活動はプロザックから5 うつ病の啓発活動の実際GSKの啓発活動/製薬会社による一般市民へのダイレクトな情報提供/GSKの日本市場へのマーケティング戦略/スポンサーの視えない啓発活動/うつ病啓発活動と連鎖の拡大6 精神科バブル・・・略7 国や学会が予期できなかったことSSRI導入に伴う公的機関のキャンペーン/先進国における啓発活動の例/日本における公的キャンペーン
第四章 「SSRI現象」によるうつ病診療への影響1 受診率の向上と患者層の変化
2 啓発活動はうつ病を増やす?
3 日本のうつ病の状況
4 うつを病気と認識するメリット、デメリット
5 認知療法と自己治癒力
第五章 抗うつ薬の有効性について
第六章 増え続けるメンタル休職への取り組み