伝統医学としての鍼灸-3・講演資料 |
一、中国医学の特徴
二、人間と世界についての見方
三、歴史(中国と日本)
四、体と病気の見方
五、治療
六、鍼灸配穴と手技
七、実技・三陰交で頚部のコリをとる
三、歴史(中国と日本)
(1)中国
漢・・・・・紙の発明(口承から文字記録へ)
宋・・・・・印刷技術による出版物の増加、さまざまな学派の出現
清・・・・・西洋医学との出会い
新中国・・・近代化(大学教育・資格制度・病院制度)
(2)日本での中国医学
江戸時代前後・・・日本化(腹診・古方派など日本的な変化が始まる)明治前後・・・・・医療制度において否定される
四、体と病気の見方
(1)体の見方(もの・はたらき・部位)
①構成成分・・・気、血、津液、精、神
②機能・・・・・臓腑・経絡
③部位a深さ・・・表裏皮毛・血脉・肌肉・筋腱・骨髓b前後・・・陽明と太陽、任脈と督脈
c左右・・・少陽と帯脈
d上下・・・頭と体幹と四肢1.膈と臍で体幹部を三分割
(胸・大腹・小腹)
2.腹部を臍で上下二分割
3.三焦(上焦・中焦・下焦)
・・・宗気、中気、丹田
4.気街(胸、腹、頭、脛)
5.四海脳-髓海
膻中-気海
胃-水穀之海
衝脉-血海
(2)診断(何が・どこで・なぜ・どうなっているか・・・・・をまとめること)
①病の部位・・・・・・表裏・深浅・上下・左右・経絡(三陰三陽)
②病の性質と勢い・・・寒熱・虚実
③病因・・・・・・・・外感、内傷、病理産物など
④病機・・・・・・・・邪正・陰陽・升降など
⑤弁病・・・・中国医学の病名(例・痺症、喘息、虚労、中風など)
⑥弁証a気血津液・臓腑弁証
(鍼灸における臓腑弁証は、近代以降に発達した。)
b経絡弁証
c外感弁証(六経・三焦・衛気營血)