左右の問題-2 沢田健 |
内経の上南・下北という配置をひっくり返して、
上北・下南としている。
左右は同じで、左東・右西となって、左東は陽、右西は陰とされている。
ちょうど「聖人南面」して逆立ちした場合の配置を、腹部に投影している。
腹部の気は、臍を中心にして時計回りに回る。
右から昇るのは陰気、左から降るのは陽気。
P191
「臍を中心にして、左は東であり右は西で、下は南であり上は北であり、
そして左は陽であり、右は陰である。陽は降り、陰は昇る。*1
故に人体における陰陽の気は、臍を中心にしていえば、左上より左下に降り、臍を中心としてかくの如くに廻転する。
左下より右下にめぐり、
右下より右上に昇り、
右上より左上にめぐるのであって、
今臍を貫く斜線を東北より西南に引き、又東南り北西に引くとき、左右の線の上端肋骨弓に衝突する。
これが期門である。
この期門と臍の間に滑肉門があり、その反対側に大巨がある。」
P192
「さて治療に当たっては、右下腹部を治するには左下腹部に鍼すればよく、右上腹部の病気を治するには右下腹部を以てする。
これは卍の廻転に従う診法である。」
「次には斜めの理によるもので、右期門の圧痛を取るのに左大巨に鍼してよく、左期門を治するには右大巨をもってするというような応用の仕方である。」
*1升降について
P199「陰は昇り陽は降る
一身の前後でいうと、病は背の方を降り、前の方を昇る。陰は昇り陽は降るのです。・・・
同じ背中であっても、陰の気は昇り、陽の気は降るので、外邪が風門から入って膈兪に入り、肝脾腎と降るのは順ですが、これが逆に腎膀胱より病が入って上に昇ってゆくこともあります。
それから、経は昇り絡は降るのです。背の穴でも絡は経の少し外の処にある。
ほとんど同じ高さの処でも経に鍼すれば昇り絡に鍼すれば降るのです。
経は陰に属すから昇り、絡は陽に属すから降るのです。」
問題(肝脾左右)は・・・意識的に弁別説明してこなかったこと
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