竹田青嗣『現象学入門』・・・世界像の逆転 |
最近は読む時間がないので、遅々として進まないがようやく半分まで来た。
伝統医学の思考方法と対極にある、近代西洋の思考方法の問題点について、
何が分からなかったのかが、よくわかる。
木田元の本を先に読んでおくと更によくわかる。
忘れないように、とりあえず、メモ。時間ができたら詳しく書こう。
第四章 現象学の展開
1近代的世界像の成立-ヨーロッパ哲学の理想の挫折としてと<主観性の謎>
p122
“だが、近代の「自然科学」がその理念を人文科学にまでおよぼしたとき、この生活世界と理念世界の関係の逆転という事態の根本的動機がそれまでほとんど考察されなかったために、様々な矛盾が露呈し、ついに十九世紀後半に至って「学」という理念そのものが危機に陥るような状態になったのである。”
p124
“つまり、近代科学のどんな“客観”理念も、その根拠をただ生活世界の人間の<内在>のうちだけに持つのである。
世界客観の真が生活世界を規定するという考え方は、それゆえ本来的な関係の全くの逆転なのだ”