メモ
ものを考えすぎると、T5-6あたりの
督脉や、太陽経が突っ張ってくることがある。
今回は、
右の心兪あたりが突っ張ると、息が苦しくなり、
気分も落ち込んでくる・・・
という中年男性の例。
元々、鬱気分と下痢と不眠があったが、
気滞・心脾両虚として治療(肝兪・脾兪・太白・三里など)しているうちに、
それはよくなった。
最近、仕事が忙しくなって、いろいろ考えることが増えて、
頭の中がいっぱいになってきたら、
右の背中の一点(ちょうど心兪あたり)が突っ張ってきて、
息も苦しくなって、気分も落ち込む。
以前もそんなことがあった。
いつもの治療に加えて、
右の心兪(明らかに硬結があり圧痛もある)に鍼してみた。
終わると、
「なんかパンパンに張ったフーセンから、
シューっと空気が漏れたみたいな感じで、
背中が楽になって、気分もほっとした・・・」とのこと。
こういうのは、心気鬱結とでもいうのかな。
『三因極一病症方論』巻八・内所因論(心小腸)の分気補心湯に、
「心気鬱結」とあって、忪悸、噎悶、四肢浮腫、上気、喘急
といった症状が並んでいる。
ぴったりとは一致しないが、
「息苦しい」というのは、少しあてはまるかも。