歴史を知ろう‐9 イスラムこそ1000年以上にわたって世界史の中枢だった |
『ユダヤ教VSキリスト教VSイスラム教―「宗教衝突」の深層』(だいわ文庫)2006
p116
「日本人は今日に至るまで認識不足の者が多いが、
イスラムこそ1000年以上にわたって世界史の中枢だった。
その絢爛豪華さは中国すら及ばず、
キリスト教が支配する同時代のヨーロッパなど問題にもならなかった。
中世のヨーロッパが暗黒の時を刻んでいた頃、
アラブはイスラム文化全盛の時代にあった。
ゲルマン人はいまだ野蛮で薄汚く無教養な存在であったのである。」
これは別に誇張ではなく、事実である。
今日のヨーロッパの学術は、
ほとんどがイスラム経由のギリシア・ローマ思想に拠っているものなのである。
このことを、西欧人は語りたがらないようだが・・・。
こんなことは、なぜか高校までの教科書には載っていなくて、
図書館で西洋哲学史とか思想史の専門書を探すと、やっと見つかる。
しかし、世界的な常識である。
せめて高校の世界史で教えるべきである。
参考・矢田修「東洋医学に何ができるか⑦」『東洋医学』1995/3(緑書房)