山田国弼『鍼灸沢田流』-2 目次 |
『鍼灸沢田流―原理から実際―』鍼灸沢田流継承会(昭和55年刊)
序文によれば、昭和七年に初版が発行されている。
著者が沢田健の内弟子だった当時の著作。
以下に目次をメモする。
全体の構成は大まかに、第一章から第七章までは「概論」、となっている。
第八章から第十六章までは「臓象と生理」、
第十七章から第二十章は「診断」、
第二十一章から第二十四章は「治療」
三焦については、第十三章 三焦の解説と、で二度触れられており、第十五章では現代(昭和七年当時)の生理学と解剖学による三焦の解釈を試みている。
第十五章 三焦論
第十七章 漢方腹診法の和訓註解「候腹師説」は、昭和八年に金恩順氏により発行された文献を大塚敬節氏の蔵書を借受けて転載したものだという。初めて目にするが、「腹部の兆候診断と手足経絡との関係を懇切に説いている」(p159)。
【目次】
序文
第一章 総論
第一節 沢田流鍼灸の根本概念
第二節 沢田流太極療法について
第二章 鍼灸の概念
第一節 鍼灸を施す場所と神経反射との関係
第二節 経穴の系統即ち経絡
第三章 健康とは如何なる状態をいうか
第一節 我々体内の政治機関
第二節 生理的健康の基本をなす自律神経系の均衡作用
第三節 内分泌器官と自律神経との交渉
第四章 主要経穴(灸点)は神経の中枢部に符合す
第一節 背部の経穴(灸穴)の解説
第二節 腹部主要経穴の解説
第五章 経穴決定(取穴法)の問題
第六章 灸と鍼の生理的効果に就いて
第一節 灸の作用(附、原博士所説の批判)
第二節 鍼の生理的効用および鍼と灸の用途の相違
第三節 沢田流鍼灸術は一種の脊椎矯正法を兼ねたり
第七章 鍼灸学の診断法について
第一節 天地(宇宙)の理に適った人体の構成
第二節 五臓を中心とした診法 (附、五臓の色体表)
第三節 五臓型に基づいた体質の分類
第四節 東洋医学的に観た病因
第八章 肝臓の解説と病状
第九章 脾臓の解説
第一節 臓と腑の区別 (附、胃と脾の関係)
第二節 脾臓生理(機能)
第三節 我々が言う脾臓の症状
第十章 腎臓の解説
第一節 人体における腎臓の重要性について(腎臓は血液の成分調整器なり)
第二節 肝腎ということの語義 (附、副腎の機能)
第三節 われわれの言う腎臓の症状
第十一章 心臓の解説
第一節 心臓の代理をする心包とは
第二節 心臓に属する症状
第十二章 肺臓の解説
第一節 肺の構造は比較的単純である
第二節 肺の症状(東洋的に観たる)
第十三章 三焦の解説
第一節 三焦というものの概念
第二節 人間の元気しは何か(消化、吸収、同化の三作用について)
第三節 新陳代謝と淋巴系統
第四節 三焦と淋巴系統との相違(附、乳糜管のはたらき)
第五節 古医学の病気とその症状
第六節 三焦の病気とその症状
第七節 三焦に関係深い脳溢血と肺結核
第十四章 五臓稟賦解序および五臓の色体表
第一節 五臓稟賦解序
第二節 五臓の色体表と医療
第十五章 三焦論
第一節 三焦の定義と医学的根拠
第二節 三焦の生理学的解説
第三節 三焦の意義とその作用についての考察
第四節 三焦の病理とその臨床
第十六章 臍下丹田説
第十七章 漢方腹診法の和訓註解「候腹師説」
第十八章 全体治療の概念
第一節 生命の全機性
第二節 気血、栄衛の概念
第三節 平衡病理学と経絡治療
第四節 経絡運用原理
第十九章 一古法の治療原則と病理思想
第一節 要穴治療の原則
第二節 病因論
第二十章 漢方診断法各論
第一節 臓象学に基づいた五臓六腑の症
第二節 漢方医学の腹診法および全身症候転移法則(一) 上下腹の均衡による診断第三節 脉診法各論
(二) 腹診による虚実診断
(三) 外邪侵入の経路、傷寒論による三陰三陽の転移法則
第四節 脉診の大要
第二十一章 治療の原則、本治法と標治法
第二十二章 沢田流太極治療の基本穴運用法
第二十三章 各科別の治療法
第一節 呼吸器疾患の鍼灸治療
第二節 胃腸、肝臓病の使用経穴
第三節 循環器病(心臓病等)の鍼灸治療
第四節 動脉硬化症及び高血圧症(附、脳溢血)の治療
第五節 泌尿器疾患の鍼灸治療
第六節 婦人科疾患の鍼灸治療
第七節 運動器疾患の鍼灸治療
第八節 脳脊髄神経疾患の鍼灸治療
第二十四章 沢田流鍼灸の特効穴の運用
第章
跋・沢田流鍼灸の概観
沢田健先生小伝