図書館さまさま『ヒトマイクロバイオーム研究最前線』 |
発刊日2016年03月10日 B5判 472頁 価格(税込)49,680 円発行 : (株)エヌ・ティー・エス
オーテピア図書館にあった本。高い本なので、図書館さまさまだ。目次をざっと見たところだが、とても興味深い。『エビジェネティクス革命』を、もうすぐ読み終わるところで
『あなたの体は、九割が細菌』は、すでに読み終わったところなので、目次の内容の意味がよくがわかる。特に
第3編 疾病のマイクロバイオーム第4編 治療法/治療薬開発第5編 腸管以外のマイクロバイオームの生態と機能
は、興味深い。
序文 ヒトマイクロバイオーム研究の現状と今後の展望
第1編 マイクロバイオームにおける解析技術とデータ分析
第1章 メタゲノム解析
第1節 メタゲノム解析・16S解析とその解析技術1. はじめに2. 次世代シークエンサー(NGS)の性能3. 16SリボソーマルRNA(16S rRNA)解析4. メタゲノム解析第2節 日本人腸内細菌叢のメタゲノム解析1. はじめに2. ヒト腸内細菌叢メタゲノム研究の国際動向3. 日本人腸内細菌叢のメタゲノム解析4. 日本人腸内細菌叢の特徴5. 日本人腸内細菌叢のリファレンス遺伝子セット6. おわりに第3節 アジア人の腸内細菌叢比較1. はじめに2. Asian Microbiome Project Phase 1:アジア人によるアジア人の 腸内細菌叢解析プロジェクト第一期調査3. AMP以外のアジア人の腸内細菌叢研究4. おわりに第4節 メタゲノム解析による病原微生物検出1. はじめに2. 次世代DNAシーケンサーとメタゲノム解析3. メタゲノム解析の病原微生物検出への応用4. メタゲノム解析による新規病原微生物の検索5. 日常検査におけるメタゲノム解析6. マイクロバイオーム解析7. おわりに第5節 ヒト常在菌とそのデータベース1. はじめに2. ヒト腸内細菌のゲノムデータ3. ヒト常在菌の群集構造データ4. ヒト常在細菌メタゲノムデータ5. ヒト腸内細菌の機能とそのデータベースの構築6. おわりに
第2章 メタボローム解析
第1節 統合オミクス解析1. はじめに2. 腸内細菌由来の酢酸によるマウスO157感染死予防3. 腸内細菌由来の酪酸のエピゲノム修飾作用による大腸制御性T細胞の分化誘導促進4. ビフィズス菌による腸内細菌の機能制御5. 今後の展望第2節 微生物群集およびヒト超有機体のメタボノミクス1. 地球史と微生物群集2. 超有機体としての複合微生物群集研究の重要性3. 複雑系を鳥瞰するデータ駆動型アプローチ4. 代謝物群集の指紋解析:メタボノミクス5. NMRスペクトルの“指紋”から恒常性の判別,差異を特徴づける物質情報へ6. アノテーションから物質同定へ―データベースと各種パルス系列の利用
第3章 リピドミクス解析
1. はじめに2. リピドミクス解析技術の概要と適用例3. おわりに
第4章 無菌動物とノトバイオート技術
1. はじめに2. マイクロバイオーム研究に用いられる技術3. 無菌動物技術とノトバイオート技術4. おわりに
第2編 腸内マイクロバイオームの生態と機能
第1章 腸内細菌叢と免疫
第1節 腸内細菌叢と炎症1. dysbiosisと炎症2. 腸内細菌と消化管免疫3. おわりに第2節 腸上皮細胞と腸粘膜免疫システムの活性化を担う常在性腸内細菌種1. はじめに2. 無菌マウスの通常化3. 腸内細菌の機能を評価する指標としての腸粘膜形質4. セグメント細菌の特定5. セグメント細菌とクロストリジアの相補的作用6. 腸免疫システムに影響を与えるその他の腸内細菌種7. おわりに第3節 共生細菌を介した粘膜組織での免疫システムの発達と制御1. はじめに2. 粘膜組織の構造と生体防御3. 腸内細菌を介した粘膜免疫の活性化4. 腸管リンパ組織内共生細菌と粘膜免疫5. 腸管以外の粘膜面における常在細菌と粘膜免疫6. まとめ第4節 免疫グロブリンAを介した腸内細菌叢と腸管免疫系の相互作用1. はじめに2. IgA産生におけるFoxp3+T細胞の役割3. IgAとFoxp3+T細胞による腸内細菌制御4. 腸内細菌制御におけるIgAの機能5. 腸内細菌叢がIgAおよびFoxp3+T細胞に与える影響6. おわりに 136第5節 腸内細菌定着と宿主エピゲノム変化1. はじめに2. 免疫系のエピジェネティクス制御3. 腸内細菌由来の酪酸によるTreg分化誘導4. 酪酸によるヒストン修飾変化とTreg分化誘導5. 腸内細菌によるエピゲノム修飾を介したTregの機能成熟6. おわりに
第2章 腸内細菌叢と代謝
第1節 成長初期における腸内細菌と宿主の代謝相互作用1. はじめに2. 乳幼児の腸内細菌叢3. 腸内細菌と代謝4. 腸内細菌と肥満5. 乳幼児早期の抗生剤投与による腸内細菌叢の変化が宿主代謝に及ぼす影響6. まとめ第2節 腸内細菌と脂肪酸代謝1. はじめに2. 腸内細菌における脂肪酸代謝3. 腸内細菌の不飽和脂肪酸飽和化代謝4. 不飽和脂肪酸飽和化代謝産物の生理機能5. おわりに第3節 絶食-再摂食サイクルと腸内細菌叢1. 消化・吸収と腸内環境2. なぜ絶食-摂食応答が重要か3. 絶食-再摂食応答のしくみ4. 絶食-再摂食に伴う腸内細菌叢の変化5. 規則的な摂食は腸内細菌叢の日内変動を生み,全身の代謝恒常性を保つ6. 絶食-再摂食リズムの応用と今後
第3章 腸内細菌と脳機能
1. はじめに2. 腸内細菌とストレス応答3. 腸内細菌と行動特性4. “Microbial Mind Control ”:微生物によるマインド・コントロール5. 腸内細菌とストレス応答・行動特性:関連する物質と作用機序6. 腸内細菌と精神健康・精神疾患7. 腸内細菌とレジリエンス8. おわりに
第3編 疾病のマイクロバイオーム
第1章 腸内細菌叢と炎症性腸管疾患
1. はじめに2. 腸内細菌叢と炎症性腸管疾患の関連について3. おわりに
第2章 腸内細菌叢と代謝疾患
第1節 腸内細菌叢と肥満(脂質1. はじめに2. 腸内細菌叢の変化と肥満3. 腸内細菌叢と代謝機能との関連4. 腸内細菌由来短鎖脂肪酸とエネルギー代謝5. おわりに第2節 腸内細菌叢とアルコール依存症1. はじめに2. ア症患者の大腸内菌叢構造解析3. エタノールの代謝と腸内細菌への影響4. 腸内細菌によるアセトアルデヒドの蓄積と大腸発がん5. おわりに
第3章 腸内細菌叢とがん
1. はじめに2. 腸内細菌叢による代謝産物と発がん3. 腸内細菌と大腸がん4. 腸内細菌と肝がん5. おわりに
第4章 腸内細菌叢とリウマチ性疾患
1. はじめに2. 関節炎モデルマウスと腸内細菌叢3. ヒト関節リウマチと腸内細菌叢4. 関節リウマチ以外の自己免疫疾患と腸内細菌叢の変化5. おわりに
第5章 腸内細菌叢と腎疾患
1. はじめに2. CKDにおける腸内細菌叢の変化3. CKD病による腸内細菌叢変化の原因4. 腸内細菌叢の変化と病態への関与5. 急性腎障害(AKI)と腸内細菌叢6. 腎移植と腸内細菌叢7. 高血圧と腸内細菌叢8. まとめ
第6章 腸内細菌と小児疾患
1. はじめに2. 帝王切開と未熟児3. 自閉症スペクトラム障害4. 川崎病5. おわりに
第7章 腸内細菌叢と多発性硬化症
1. 多発性硬化症の疾患像2. 動物モデルと免疫動態3. MSと腸内細菌の関わり
第8章 腸内細菌叢とアレルギー
1. はじめに2. 腸内細菌叢による免疫制御とアレルギー3. アレルギー疾患と腸内細菌叢4. プロバイオティクス,プレバイオティクスの効果5. 食物アレルギーと腸内細菌叢6. おわりに
第9章 腸内細菌叢と喘息
1. はじめに2. 常在微生物と喘息3. マイクロバイオームモジュレーターを用いた喘息の治療(予防)戦略4. おわりに
第4編 治療法/治療薬開発
第1章 腸内環境改善による腎臓病の治療開発
1. 慢性腎臓病(CKD)の現状2. CKDと腸管の関連3. 腸管由来尿毒素とCKD治療4. プロバイオティクスによるCKD治療5. プレバイオティクスによるCKD治療6. シンバイオティクスによるCKD治療7. 緩下剤によるCKD治療8. 経口吸着薬によるCKD治療9. 腸内細菌叢が有する腎保護作用としての短鎖脂肪酸産生10. まとめと展望
第2章 マイクロバイオームとワクチン開発
1. はじめに2. 共生細菌を介した免疫刺激と注射型ワクチンに対する効果3. 経口ワクチンに対する免疫応答と共生細菌4. 腸管における常在細菌依存的なIgA抗体産生増強システム5. 腸管 IgA抗体応答を増強する共生細菌6. まとめ
第3章 糞便微生物移植法開発の歴史と現状
1. なぜ今,糞便微生物移植法か?2. 糞便微生物移植法の基本的な概念3. 糞便微生物移植法の開発と再発見4. 糞便微生物移植法の再々発見5. 糞便微生物移植法の実際6. 炎症性腸疾患に対する糞便微生物移植法7. そのほかの疾患に対する糞便微生物移植の試み8. 糞便微生物移植法の将来展望
第5編 腸管以外のマイクロバイオームの生態と機能第1章 口腔マイクロバイオームの生態と機能
第1節 口腔マイクロバイオームと口腔系疾患1. 口腔マイクロバイオーム解析の意義2. 口腔のマイクロバイオームの定義3. 歯面のマイクロバイオームと口腔系疾患4. 唾液中の細菌構成と口腔系疾患5. おわりに第2節 口腔細菌が及ぼす腸内細菌叢への影響―歯周病と全身疾患の関連・腸内細菌叢dysbiosisからの視点―1. はじめに2. 歯周病とは3. 歯周病と全身疾患の関連4. 歯周病が全身疾患に及ぼす病因メカニズムとその問題点5. 腸内細菌叢のdysbiosisと疾患の関連6. 歯周病と全身疾患との関連の新たなメカニズム7. P.gingivalis 口腔投与による代謝への影響と腸内細菌叢の変化8. まとめ第3節 ヒト唾液細菌叢の概日リズム1. 背 景2. 唾液細菌叢の詳細な経時変動の解析3. まとめ
第2章 皮膚マイクロバイオームと皮膚系疾患
1. はじめに2. 健常者の皮膚マイクロバイオーム3. 皮膚マイクロバイオームとニキビ4. 皮膚マイクロバイオームとアトピー性皮膚炎・乾癬5. 皮膚マイクロバイオームと創傷治癒6. 皮膚マイクロバイオームと予防・治療7. まとめ
第3章 生殖器系マイクロバイオームと疾患 ―女性生殖器系および胎児・胎盤のマイクロバイオームと早産を中心に―
1. はじめに2. マイクロバイオーム研究に関わる女性生殖器の解剖と生理3. 生殖器系マイクロバイオーム研究の現況4. 早産と関連する主な感染症5. 女性生殖器系マイクロバイオームと疾患6. まとめ
第4章 胃マイクロバイオームと疾患
1. 培養法による胃常在細菌の研究2. 16S rRNA遺伝子(16S)解析による胃マイクロバイオームの研究3. PPI服用の消化管細菌叢へ及ぼす影響
第6編 応用研究:食品とマイクロバイオーム
第1章 食品由来アスタキサンチンの腸内細菌叢への影響
1. はじめに2. ヒトの便通への影響3. 動物実験の方法4. 動物実験の結果5. 高脂肪食による腸内細菌叢の変化6. アスタキサンチンの腸内細菌叢への作用7. おわりに
第2章 プロバイオティクスと腸内代謝物質
1. はじめに2. プロバイオティクスが産生する代謝物質によるEHEC O157の病原因子発現抑制効果3. EHEC O157感染マウスモデルを用いたプロバイオティクス予防効果4. 腸内細菌叢由来代謝物質がもたらす生体恒常性5. おわりに
第3章 醗酵食品による腸内環境の最適化とアレルギー予防
1. はじめに2. 小腸の役割3. 小腸の微生物環境と免疫応答能4. 食品由来の微生物刺激5. 醗酵食品によるアレルギーの抑制6. 醗酵代謝産物の免疫・炎症修飾効果7. おわりに
第4章 食品免疫:食品・腸内細菌と免疫機能低下・慢性炎症の制御
1. はじめに2. 食成分の作用の場としての腸管免疫系3. 免疫機能の低下をもたらす要因4. 慢性炎症をもたらす要因5. 機能低下,慢性炎症がもたらす疾患と機能低下,炎症を抑制する食品成分6. 今後の展望
第5章 健康寿命伸長のための腸内ポリアミン濃度コントロール食品の開発
1. はじめに2. 細胞の健全化に不可欠な物質ポリアミン3. 仮説「大腸管腔内ポリアミン濃度増強と寿命伸長」4. Bifidobacterium animalis subsp. lactis LKM5125. LKM512投与によるマウスの寿命伸長効果6. 寿命伸長マウスの生体内での現象7. 統一食試験とメタボロミクスを用いたポリアミン増強物質の探索8. 加齢時の学習・記憶力の向上9. おわりに